一般的には昆虫由来の糖液が甘露(honeydew)、それをミツバチが巣房に貯えたものが甘露蜜(honeydew honey)ですね。
(貝瀬収一、2022/11/16フェイスブック「甘露蜜源を探そう会」への投稿より)
ツノゼミ、ヨコバイ、アブラムシやその仲間は、鋭い口吻で植物の篩部を流れる樹液を吸う。篩部は葉で合成された糖などの栄養分を貯蔵庫である根に送っている。圧が低いため、樹液は吸うまでもなく昆虫の口吻に無理やり流れ込んでくる。(中略)篩部の樹液は主に水で、糖分は豊富だがそのほかの栄養素はほとんど含まれない。そのためあまりふくまれていないタンパク質やビタミンをできるだけとろうとして、アブラムシやツノゼミは必要以上に水分を接取するので、通常、糖が過剰になる。そこで彼らは糖を排出するのだが、この排泄物は要するに糖の溶液であって、そこから甘露の名がついた。樹液を吸う昆虫の多くは、毎日自分の体重の何倍にもなる甘露を出す。ミツバチは甘露を集めて、ハチミツに加える。
(ギルバート・ワルドバウアー『虫と文化』屋代通子訳(筑地書館、2012、195~196頁)
(情報提供=真貝理香)
(以下準備中)